精神病患者の居場所
精神科の話の続き。メディカルドラゴン桜はお休み。
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これまで書いてきたように、時に悲惨な末路をたどる精神科疾患は、誰でも罹る可能性がある。
気持ちの持ちようとか、気合とか、病気の知識とか、知能とか。そんなこととは無関係に発症する。とある国立大学の精神科の教授が、統合失調症という病気を発症した話は、一部では有名な話だ。
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そのような恐ろしい精神科の病気だが、発症した後でもある程度は回復することもある。
以前のような仕事は出来なくても、風呂やトイレが自分で出来るようになるレベル、介護なして生活できるレベル、誰かの定期的な保護の下で一人暮らしが出来るレベル、などに回復する。
回復すれば、退院できる。
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しかし退院しても、このご時勢では暮らしにくい。
患者の家族にとっても、精神科の患者は大きな負担になる。住居的にも経済的にも精神的にも社会的にも、患者の家族にとって重荷になる。
その事は、時に患者さん本人も理解する。
そして結局、再び精神科病棟に入院する事になる。社会的に居場所が無いという理由で、いつまで経っても退院できない。
なかなか不幸な話だ。
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しかし、イナカではちょっとした居場所がある。
その居場所とは「田畑」だ。田んぼや畑で働くのだ。
製造業やサービス業で働くことが出来ない患者さんも、力仕事なら出来る。しかも、一緒に働くのは家族や親族だ。その患者さんとその病気のことをよく理解していれば、そんなに不都合は起こらない。
そうなれば、家族にとって患者さんは農作業を手伝ってくれる働き手として認識される。一方的な扶養家族ではない。患者さんはただの重荷ではなく、立派な働き手になれる。病気ではなく、仕事が認められる。
そのような状況は、病気にとっても良い環境だ。居場所があるお陰で、より病状は回復する。
そして患者さんも家族も、それなりに幸せに暮らすことが出来る。
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数字には表れない豊かさ、というヤツがそこにある。私はイナカが嫌いだけど、その点は大いに評価している。
イナカにネットカフェ難民は、存在しない。
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